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人間について研究中 

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ホリスティックWHA版の模索と方向性

ホリスティックWHA版の模索と方向性

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2003/7/1 下條茂

健康というと、たいていの人は病気や痛みのない状態を考えます。

例えば、水面上の目に見える氷山の一角が病気や健康の状態を現しているとします。

氷山なら削り取ってしまえばいいでしょう。

でも、水面下に同じものがあれば、また浮上してくるはずです。
自分自身のライフスタイル(食事、姿勢、運動・・)意識、深層心理、
そして、その氷山を作る環境などを全てみていく事がホリスティック
(全人的に人を観る)だと思っています。

先般行われた、日本ホリスティック医学協会のアンケートから

◎ホリスティック医療を実践していく為に、今後どのような事を 勉強したり、身につけていきたいか?
 (複数回答あり)
「ホリスティックな人間観、医学観(人間の見方、医学哲学)」
医師
52% 歯科医
81% 整体/
手技療法家
68% 鍼灸気功家
70% その他
各種療法家
58%
 
 
 
 
 


「他の医師、治療家のホリスティックな診療の仕方の見聞」
医師
63% 歯科医
76% 整体/
手技療法家
71% 鍼灸気功家
48% その他
各種療法家
71%
 
 
 
 
 


「様々な代替医療の知識」
医師
44% 歯科医
48% 整体/
手技療法家
38% 鍼灸気功家
27% その他
各種療法家
56%
 
 
 
 
 


◎ホリスティック医療を実際に実践する際のチームとネットワークとしてどちらを選んでいますか?
 (または重要だと考えていますか?)
自分の施設に代替療法家をいれて行う「院内チーム医療型」
医師
54% - 整体/
手技療法家
38% 鍼灸気功家
15% その他
31%
 
   
 
 


近隣の代替療法家とネットワークを組む「地域ネットワーク型」
医師
36% - 整体/
手技療法家
69% 鍼灸気功家
48% その他
49%
 
   
 
 


◎ホリスティック医療を実践する時どちらが大事ですか?
自分(個人一人一人)のホリスティツク医療の能力を高める
医師
51% - 整体/
手技療法家
71% 鍼灸気功家
67% その他
42%
 
   
 
 


個人の能力よりチームやネットワークを充実させる事
医師
48% - 整体/
手技療法家
37% 鍼灸気功家
45% その他
64%
 
   
 
 


ほかの意見は、

医療法などの縛りでホリスティック医学の宣伝が出来ないので協会などで具体的な宣伝活動をしてほしい
研修の場がほしい
認知度のアップをしてほしい
信頼性
などの意見が出ていて興味深いものでした。

これらから私が感じたこと、、、

”協会や誰かが何らかのアクションを起こしてくれるのを待っている受け手の感覚の人が多いのではないか”

もっと、個人個人からのアクションが必要ではないでしょうか?

『私には何が出来るか?』

このコラムを読んだ方が一人一人が動いたら凄いですよね。

でも、それはたやすい事でない事も経験しています。
私たち自身もアクションを起こすたびに様々な問題に直面したり、
批判を受けたりする事も多く、落ち込む事だってあるのです。
それでも私たちは、本当に大切にしなければならないものは何か?
を常に考えています。

私たちは、メルマガ発足当時に下記のような事を書いています。

アメリカのメリーランド州、コロンビア特別区、バージニア州の、
現状の内科医180人医師を対象にした調査では、
70~90%の医師がダイエット、エクササイズ、カウンセリング、睡眠療法、精神療法の
18の療法を医療として認めているという調査がある。
1997年に代替医療を利用した人は10人に4人、
212億ドルが代替医療費として支払われている。
総件数では、6億2900万件の人が訪れた事になる。
これは、同年の現代医療の医師の所に訪れた人、
3億8600万件を大幅に上回っており、利用頻度の高さを物語る。
「ただ、日本のような保険制度のないアメリカでは、高収入の人にのみ、
この代替医療を受けることのできる現状がある」
今、アメリカなどを始めとする医療の現場では、東洋的代替医療
(指圧、マッサージ、鍼灸)が望まれています。
ならば、保険制度による差別化の少ない日本から世界へ
提言を行う時期に来ている、と私は考えます。
【悪徳代替医療の見分け方】
「何にでも効く」「これだけすれば大丈夫」とうたっている
特定の人以外は出来ない方法(教祖のような存在がいる)
効果がない。
科学的根拠または理論が全くない
歴史がない
マイナスの側面を伝えない
他の医療体系を批判する
短時間のセミナーなどで安易に修了証書が出る。
(聖マリアンナ医科大学)
「厚生労働省などに寄せられる苦情が、昨年は一万件を越している」
代替医療に関しては、アメリカなどでも政府の機関が代替医療の安全性、有効性を調べています。
日本での現状は・・・
一部の社会に受け入れられており、利用頻度も多い
様々な資格制度による差別化はあるが、まだ法整備などない状態
上記の一万件にも及ぶ苦情により問題視されるようになれば、
このような形態をとり続ける事は出来ない。
「そのアクシデントは明日かもしれない。」
アンドリューワイル博士は言っています。
「ホリスティックを実現させるには、自分に出来る事、出来ない事を明確にする事。
ただ、それには基礎となる豊富な医学知識と
自分の技術に対して精通していなければならない。
限界を示せないような医療はない。そこからが始まりである」

代替治療家にしても、術者によって知識・技量・考え方の違いが大きく、
代替療法という一つの枠組みの中で考えても、同じ答えが出ず、
理想論を述べるだけ治療家もいて、現実となると様々な問題があります。

しかし、クライアント(一般社会)からみた場合、
「~療法」も「~セラピー」も別個ではなく、一つのグループとして
捉えられている事も事実です。

そんな中、下記の必要性が考えられます。

患者(クライアント)が主導権を持ち、医療へ積極的に参加できる 体制の構築。その重要性を認識し、既存の組織・学閥・概念など にとらわれる事なく過去の経験を活かす。
収入などに関係なく、全ての人に適切で平等なホリスティック医療が 受けられる環境整備。
医師には、適切な代替医療家と連携を組む為に必要な知識や情報 の提供、様々な倫理観の構築。
代替医療家には、禁忌や最低限度の医療知識を理解し、事故を未 然に防ぐ為に必要な倫理観の構築。 医師と連携を組む際のガイドライン。
医師、治療者である前に、人間を扱う仕事としてパーソナル 医療をする為の人間観、人の見方。
などの視点から、各分野の垣根を超えた連携と、患者主導型医療の実現化を提案してきました。
その第一歩として「わたしのカルテ」を作り、東京・新潟でセミナーを
開催をさせて頂きました。

その中で、セミナーの在り方、費用の設定、人材の確保、日程の調整、
カリキュラムなど様々な問題を想定したシュミレーションを行いながら、
今後も組織の運営を継続していきたいと思います。

そして、今年の秋には、私たち臨床家仲間の共著として本をだす事が決定されています。

来年度にはNPO化を実現して、第三者的な公的な組織を確立し、
試験を通してWHAの加入または認定の統一をはかり、
知識レベルで外部からのエビデンスを得る事。
また、首都圏に集中している教育システムを、各地域で繰り返し展開していく事で
連携の取りやすい状況を作っていく事をめざします。

そして、全ての考えの元として、患者主導型システムの構築をめざし、
賢い患者になる為の「患者塾」についても、近隣地域から良いモデルケースを作り、
各地に広めていきたいと考え実践しています。

その為に必要な意見を、様々な方面の方から伺いながら確実に動きはじめています。

何かご意見がありましたら、是非ご連絡を頂きたいと思っています。
理想論や空想論よりも実際に動きたいのだけど動けないという方も、
ご連絡をお待ちしております。

批判や見ているだけでは、何も始まりませんから。

とにかく思っているなら動きましょう!
一人一人が声を出せば大きな声になります!
同じゴールを目指すとなると動けなくなる人もいるでしょう。
違う事を言っていても、ゴールが違ってもいいのだと思っています。

あなたのゴールや夢を聞かせてください!

一人で出来るもの、みんなで出来るものを話し合っていきたいですね。

参加していただける方は atom@wha-japan.com まで。
励ましやご意見、クレームだって大歓迎です。


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【コラム目次】


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